2017/06/20

thumbnail

今日からできるメンタルトレーニング②



▼前回の記事はこちら

今日からできるメンタルトレーニング①

気持ち(メンタル)のコントロールは簡単ではありません。 特に、子供であればまた、上手にコントロールできる子は少ないはずです。試合中は、常に平常心でいて、試合が終わったあとに感情が溢れ出すことが理想です。野球を長く続けていてもコントロールすることが難しく、気持ちがプレーに出たりします。




メンタルトレーニングの必要性はメンタルトレーニング①でも少し触れましたが、選手達の能力を最大限に発揮させることです。

 例えば、選手たちの実力が100あるとして、相手の実力は80あるとします。
相手は100%の実力を発揮してきました。

選手たちが試合で実力の70%しか発揮できなかった場合、70対80で10の能力差で負けてしまいます。

このように実力があっても、本番で能力が発揮できなければ意味がありません。
実力を発揮するために必要な要素は、事前の準備もありますが、メンタル的な部分が大きいです。


試合中はあらゆる場面で緊張します。
打席に立った時は一番緊張しますし、守っているだけでも緊張するものです。

この緊張を和らげるという意味でもメンタルトレーニングをして、緊張しにくい心理状態にすることが重要です。

また、メンタルトレーニングをすることで実力を発揮できる力が最大20%上昇すると言われています。
それくらいメンタルは大切なのです。



思考のコントロール

メンタルトレーニングで行うトレーニングの中に思考の修正があります。

子供とは言え個々にそれぞれの経験をしてきているので様々な考え方があります。
しかし、良好な環境で育っていない場合、思考が歪んできている場合があります。


例えば
「今日の試合は全然ダメだった」のような全か無かの思考

「いつも、最終回に打たれる」のような一般化のしすぎ

「もう絶対打てない」のような先読みの失敗

「緊張してきた、もうダメだ」のような感情的決めつけ

「絶対打たなきゃ」のようなべき思考


 
このような思考に陥るとネガティブになり実力が発揮できなくなるだけでなく、モチベーションの低下にも繋がります。


思考が歪んでいる場合はポジティブな考え方を身につける必要があります。


幸いなことに小学生の低学年では思考のコントロールは容易です。
「もうダメだ」と思っている子には「まだ大丈夫」と言うだけでまだ大丈夫だと思ってくれます。


練習から仲間同士でポジティブな声掛けを心がけさせれば、試合でも前向きな声が出せるようになります。

ここで一つ気をつけてほしいのが、親の声掛けです。

親はつい指導に夢中になって厳しい声を掛けてしまいます。

厳しいことに問題があるのではなく、掛ける声の内容が悪いことがあります。


例えば

「なにをやっているんだ」

「取れるぞ」

「ちゃんと投げろよ」

「そんなんじゃダメだ」



これらは前向きな声ですか?




監督だからとか、コーチだからは関係ありません。
子供は真似をします。

きっと子供も同じような言い方をしていると思います。

練習の時から監督、コーチが見本を見せるべきです。


目標設定をする

目標には行動目標と結果目標があります。

目標と言えば結果目標が主だと思います。

結果目標とは
「優勝する」「無失点に抑える」「3点取る」
などの結果に対する目標です。

行動目標とは
「フルスイングする」「腕を振る」「大きな声を出す」
などの今できる具体的な行動です。

これらをうまく使い分けることによって冷静になったり、気持ちを盛り上げることができます。
逆に、間違った目標設定では、余計に緊張したり、だれてしまうことがあるので要注意です。

結果目標の設定

緊張が強いときには、不安になりやすいデメリットがあります。

緊張が弱いときには、よい興奮状態になりやすいメリットがあります。


試合などの緊張する場面で、「無失点で抑える」「3点取る」などの結果目標を設定すると、不安になったり、焦りが出たりして良い結果に結びつきにくいです。


反対に、練習中に遊び始めた時などの緊張がないときに「優勝する」「勝つ」などの結果目標を立てることによって、気持ちを盛り上げて、練習に取り組むことができるようになります。


行動目標の設定

緊張が強い時には、冷静になりやすいメリットがあります。

緊張が弱い時には、だれてしまうデメリットがあります。


試合中の緊張が強い中では、「ボールをよく見る」「大きな声をだす」などの今すぐできる行動を目標にすることで、焦りや緊張が和らぎ、冷静になることができます。


集中力が切れた試合の後半などに行動目標を設定しても、気持ちが盛り上がらず、だれてしまう可能性があります。


声に出すと行動がコントロールできる

「ボールをよく見る」「大きな声を出す」などの行動目標を頭の中だけで考えることは思考をコントロールすることになりますが、行動目標を声に出すことで、思考と行動のコントロールをすることができるのです。


メンタルトレーニングまとめ

今回紹介したメンタルトレーニングは思考と行動をコントロールするためには行動目標を設定して声に出すことでした。


他にもメンタルをコントロールするための方法がいくつもあるので、今後も紹介していきます。


私が参考にしている書籍は「誰でもできる最新スポーツメンタルトレーニング」「いまどきの子のやる気に火をつけるメンタルトレーニング」です。


誰でもできる最新スポーツメンタルトレーニングは本格的なメンタルトレーニングの手法を手軽に勉強することができます。また、巻末にはスポーツの種目ごとの試合でのメンタルテクニックが乗っており参考になります。


いまどきの子のやる気に火をつけるメンタルトレーニングは名門星稜高校を甲子園に導いたメンタルコーチが書いた野球少年に対するメンタルトレーニングや声掛けの方法が書かれており、指導者や親の方におすすめです。

▼次の記事はこちら

今日からできるメンタルトレーニング③

イメージトレーニングは昔から練習しているチームは多いのではないでしょうか?しかし、具体的にどんな練習なのかがわからないこともあると思います。ただ、いいプレーをイメージする。それでも効果はあるかもしれませんが、しっかりとトレーニングの意味を理解しておいたほうが良いと思います。




関連記事

  • 今日からできるメンタルトレーニング① 気持ち(メンタル)のコントロールは簡単ではありません。 特に、子供であればまた、上手にコントロールできる子は少ないはずです。 試合中は、常に平常心でいて、試合が終わったあと…
  • 野球の面白いルール【フォアボール】野球では1打席のうちで4つボールになるとファボールとなり打者は一塁に安全に進塁することが出来ます。フォアボールは和製英語でアメリカではBase on Balls (BB) や W…
  • 今日からできるメンタルトレーニング③ ▼前回の記事はこちら今日からできるメンタルトレーニング②選手たちの実力が100あるとして、相手の実力は80あるとします。 相手は100%の実力を発揮してきました。選手たちが試…
  • 今日からできるメンタルトレーニング② ▼前回の記事はこちら 今日からできるメンタルトレーニング①気持ち(メンタル)のコントロールは簡単ではありません。 特に、子供であればまた、上手にコントロールできる子は少ないは…

0 Comments